クラフトマン洲崎のこだわり

 そこまでやるのか!ユーノスロードスター専門店

<私の想い>

 

「なぜロードスター専門店でNAを購入したお客さまは感動してくれるのだと思いますか?」とよく聞かれる。

 

 お客さんは車の中までは分からない。例えばエンジンの裏側とか、ブレーキディスクの中だとか。うちではそこまで手を入れている。例えばパイプに刺さっているホースを外すときに、カッターで切ってしまえば簡単だけど、パイプに傷がついてしまう。だからといって水が漏れるわけでもないし、また新しいパイプをつなげれば見えなくなる訳だし。

 

 でも自分は絶対にそれはやらない。

 

 傷つけないように隙間をつくってから丁寧に抜くようにしてる。そんなことまでやっている専門店はないと思う。

 

 それにお客さまは気づく訳ではない。

 

 お客さんは車の専門家じゃないから、そこまで気づく人は実はいないと思う。もちろん見る人が見れば分かると思うけど。でも反対にエンジンルームのネジが1本錆びているのを見ればがっかりするよね。すべてのパーツを交換すれば新品みたいになるかもしれないけど、お客さんにだって予算はあるし、それでは自分も面白くない。できるだけオリジナルのパーツを活かして、しっかり磨いて使いたい。

 

 実はお客さんが購入後に地元の自動車屋さんに整備してもらったら、「これは・・・すごい仕事してるね」と驚かれたと、わざわざ連絡をくれたことがあった。嬉しかったね。そこまで手を掛けているということだけど。

 


 

 「そこまでやるのはやはりお客さまのためですか?」と聞かれる。

 

 自分は19歳で職業訓練学校を卒業してから43年間、整備の仕事しかしたことがない。お客さんうんぬんというのはよく分からない。ただ車のことだけ考えて、車のためにやっていた。NAは本当に面白い車だから、徹底的に悪いところを見つけて、いつまでも走れるようにしてやりたい。そんな思い。自分も年齢を重ねてあちこち痛いけど、まだまだ元気に頑張りたい。一緒だよ。笑 

 

 お客さんのためではなく、車のためにやってきたけど、ロードスターのお客さんは遠くからわざわざ整備しているのを見に来られて、「そこまでしてくれるんですか!」と本当に心からよろこんでくれる人が多くて、お客さんのためにもっとよくしてあげたいという気持ちが大きくなってきた。

 

 今はお客さんと、ああしたい、こうしたいと話をさせてもらったり、納車にも立ち会わせていただいたりする機会もあって、他の車を求めるお客さんとロードスターのお客さんはちがうと思ってる。

 

(ミッションケースは汚れを落とし、オイルシール類を交換し、外も磨いて塗装します。)


 

「これからロードスター専門店をどうしていきたいですか?」と聞かれたら

 

 もっとよくしたい。これだけ。やりたいことはたくさんある。切りがない。例えばホイルから見えるディスクのキャリバーはシルバーに塗装すると新車のように見える。

 

 できることなら究極の1台をお客さんと一緒に作り上げてみたい。もちろん、やればやるほど時間も金額もあがるので、自分だけの気持ちだけではだめだけど。

 

 

 時間、予算、完成度のバランスを考えたのがキスモスペシャルパッケージ。レストア関係で最低限のことはすべておこなっている。何もかも新品にかえていたら、なりたたないから。

 

今年、自分は62歳。あと何年つづけられるかな?でもお客さんがよろこんでくれる限りは続けたいです。

これからも全国のロードスターファンのために頑張ります。

 


「整備を依頼したい又は一度詳しく相談してみたい方」は下記フォームよりご連絡ください。

整備の洲崎が責任をもって対応させていただきます。

 

 洲崎 衛 (ユーノスロードスタークラフトマン)

 

手先が器用で近所の農機具やバイクのエンジンの修理を行っていた父親の影響で整備の仕事に興味を持ち、高校卒業後、職業訓練校を経て能登の自動車会社で約10年間勤務。29歳で太平自動車(現在のキスモ間明工場)に再就職。整備一筋43年。ロードスター専門店では整備のマイスターとして多くのお客さまに感動の1台を提供している。休日はもっぱら釣りに勤しんでいる。

 


新しい幌を組む前にテープのノリを隅々綺麗に取り除いてます。

レインレール取付の為リベットの穴の位置決めを行っています。仮ボルトで位置決め中です。

今後、クラフトマン洲崎のこだわり作業状況を随時コメント付きで入れていきたいと思います。